日韓離婚

日韓夫婦は韓国男性と日本女性の組み合わせは離婚率が低く、韓国女性と日本男性の組み合わせは離婚率が高いのですが、その理由はなぜでしょう。

インターネットを見ていると日韓夫婦の離婚率について言及されている記事をちょくちょく見かけますが、基本的には恋愛ネタの延長として扱われており、韓男×日女は離婚率が低い→相性が良い(韓国男性は優しい・日本女性は気が利く)、日男×韓女は離婚率が高い→相性が悪い(日本男性は優しくない・韓国女性は気が強い)というような解釈がほとんどです。

日韓夫婦の特殊離婚率

韓男×日女の離婚率が低く、日男×韓女の離婚率が高いというのは紛れもない事実です。日本の統計データを参照することでそれを否定するような記事も見受けられますが、日本の統計は常に韓国の統計よりも数字が大きく、これは在日韓国人と日本人が結婚・離婚したケースが含まれているためと考えられます。在日韓国人が結婚した場合には原則的には韓国大使館に報告を行い、それを受けて家族関係登録簿等に情報が反映されることになっていますが、そもそも韓国の家族関係登録簿(旧戸籍)が存在しない在日韓国人も多く、実際には届出がされない場合がほとんどのようです。異なる国で生まれ育ち、異なる母語を持つ者同士の結婚ということであれば、韓国の統計の方がよりそれに近い数値であると言えます。

日韓夫婦の離婚時の日本人配偶者の年齢

韓国の統計に基づいて見たとき、韓男×日女日男×韓女で決定的に違うのは離婚時の年齢です。韓男×日女は30代での離婚が最も多く、日男×韓女は60代以上の離婚が最も多いのです。このデータだけでも、それぞれのおかれている状況が大きく異なっており、少なくとも離婚率が単純に比較できるものでないことは分かります。仮に離婚率から男女の恋愛の相性がはかれるという前提に立ったとしても、「30代韓国男性は60代日本男性より優しい」とかいうワケの分からない主張をしていることになってしまいますね。

高齢での離婚が多い理由として、日男×韓女は永住権取得目的の偽装結婚が多かったということを動画の中で話しました。婚姻数がピークを記録した2005年当時、韓国の統計庁もそのように分析しています。また、呉善花さんの「スカートの風」というシリーズの本からも、1990年代当時の結婚事情について知ることができます。

もちろん、日男×韓女の結婚が全て偽装結婚だったと言いたいわけではありません。正常な結婚生活を続けた夫婦も多かったと思います。ただその場合にも認識しておくべきなのは、当時の日韓は経済規模に3〜4倍程度の開きがあり、韓国女性にとっては日本男性との結婚は上方婚であったということです。現代の韓国の農村部でも東南アジア女性と結婚する男性は多いのですが、当時の日本でもそれと似た形で日本男性と韓国女性が結婚したケースが多かったのです。

しかしその後時代は変わり、日本経済の停滞と韓国経済の発展により、現在では国民一人当GDPは1.2倍程度まで差が縮まっています。上方婚であったはずの日本男性との結婚は、いつの間にかそうではなくなっていました。韓国国内ではこのところ熟年離婚(韓国語では黄昏離婚)が非常に多いのですが、日本男性と結婚した韓国女性が同じような思いを抱く可能性は十分に考えられます。そして残念ながら日本人夫には妻を引き止められるだけの経済力が無いのです。

日男×韓女の結婚は2005年をピークにそれ以降は減少し続けています。政府の対策強化によって偽装結婚によるビザ取得が難しくなったことも要因として考えられますが、それ以上に、日韓の経済格差が縮まったことで韓国女性が日本男性と結婚するメリットが小さくなったということが強く影響していると考えます。それは同時に、上でも述べたように、韓国女性が日本男性との結婚を維持するメリットが小さくなったということでもあります。経済格差の縮小は婚姻数を押し下げ、一方で離婚数を押し上げるため、特殊離婚率(離婚件数/婚姻件数)への影響は非常に大きなものになります。

このように時代の流れを追ってみると、日男×韓女の離婚率が高いのは当然だと思えます。統計上の離婚率というのは、国際結婚の場合はなおさら、その背景に様々な事情が隠されています。数字は嘘をつきませんが、数字が全てを語ってくれるわけでもないのです。

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